パソコン自作NAVI

ハードウェアエンコードとソフトウェアエンコード

エンコードとは、一般に、データの圧縮や暗号化を行うことをいいます。テレビチューナーユニットにおけるエンコードとは、取り込んだテレビ放送の映像データをMPEG2、DivX、WMVなどのファイルに変換することをいいます。

エンコードを行う回路をエンコーダといいます。テレビチューナーユニットにエンコーダが搭載されているときに、パソコンに映像を取り込むときにテレビチューナーユニットがエンコードを行うことをハードウェアエンコードといいます。また、テレビチューナーユニットはエンコードを行わず、パソコンにインストールされているソフトウェアがエンコードを行うことをソフトウェアエンコードといいます。

ハードウェアエンコードは、エンコードをテレビチューナーユニットが行うためCPUにかかる負担が少ないというメリットがあります。反面、ハードウェアエンコードに対応した製品はそうでないものより高価です。

EPG、iEPG

EPG(Electronic Program Guide:電子番組表)は、テレビ放送波を使って、アンテナ線を通じて取得できる番組表です。EPGにはインターネット接続環境がなくても利用できるので手軽です。

一方、iEPG(Internet Electronic Program Guide:インターネット電子番組表)は、インターネットを通じて取得できる番組表です。iEPGを利用するためはインターネットに接続できる環境が必要ですが、パソコンを用いればディスプレイで番組表を閲覧したりキーボードによる入力ができるなど操作性が高いといった長所があります。

EPGやiEPGを利用すると、テレビ番組の予約録画の設定が従来のビデオデッキよりも簡便に行うことができます。

映像端子の種類

映像端子には、コンポジット端子、S端子、コンポーネント端子、D端子、HDMI端子があります。

コンポジット端子

よく見かける黄色の映像用端子がコンポジット端子です。この端子は映像のためのコンポジット信号をやりとりするときに使われます。コンポジット信号は、輝度信号(Y)、色信号(C)、同期信号を分離せずにまとめて伝送します。そのため、クロスカラー(虹模様のノイズ)やドット妨害(つぶ状のノイズ)が発生することがあります。

S端子

S端子は、セパレート端子とも呼ばれています。端子の色は通常黒色です。この端子は映像のためのセパレート信号をやりとりするときに使われます。セパレート信号は、輝度信号(Y)と色信号(C)とを別々に伝送するため、コンポジット信号で発生するクロスカラーやドット妨害が起きにくく、より鮮明な映像が得られます。

コンポーネント端子

コンポーネント端子は、映像のためのコンポーネント信号をやりとりするときに使われます。コンポーネント信号は、輝度信号(Y)と色信号(C)を分離して伝送し、さらに色信号を青色差信号(B-Y色差信号)と赤色差信号(R-Y色差信号)に分けて伝送します。コンポーネント端子は3つで一組になっており、それぞれ輝度信号、青色差信号、赤色差信号を担当し、端子の色はそれぞれ順に緑、青、赤です。したがって、S端子による接続よりも高画質な映像が得られます。コンポーネント端子には、ピン型とBNC型の二種類があります。

D端子

D端子は、その形状がDの字の形をしていることから名づけられました。D端子で扱う信号はコンポーネント信号です。(D端子のDはデジタルのDではありません。コンポーネント信号はアナログ信号です。念のため)。コンポーネント端子の場合は信号ごとに3本の端子(およびケーブル)を使用しますが、D端子なら一つで済みます。D端子には、D1からD5までの5つのランクがあり、数字が大きくなるほど高画質な映像を伝送することができます。

HDMI端子

HDMI(High-Definition Multimedia Interface)とは、パソコンとディスプレイを接続するためのインターフェイス規格であるDVIを、家電向けに拡張したものです。HDMIで扱う信号はデジタルです。また、HDMIでは、映像・音声・制御信号を1本のケーブルでまとめて転送できます。HDMIでは、HDCP(High-Bandwidth Digital Content Protection)と呼ばれる、コンテンツの不正コピーを防止する仕組みが採用されています。

ゴーストリデューサ

ゴーストリデューサとは、テレビ映像のゴーストを低減する機能(もしくは回路)のことです。

ゴーストとは、テレビ映像が2重3重に映し出される現象です。ゴーストは、放送局から送信された放送波をアンテナで受信するとき、本来の放送波だけでなく、放送波が建物などの障害物に反射したのちに遅れて届く余分な電波まで受信してしまうことにより発生します。ゴーストリデューサは、そういった余分な電波を打ち消す処理を行います。

3次元ノイズリダクション

劣化した古いビデオテープの映像を取り込む時や、他の家電製品などから発生されるノイズの影響が原因で、映像信号に突発的な乱れが生じることがあります。この影響を低減させる機能がノイズリダクションです。

3次元ノイズリダクションの仕組みは、前後のフレーム(フレームとは映像を構成する1枚1枚の画像のことです)を比較して、極端に異なる部分があった場合、その部分をぼやけさせることでノイズを目立たなくするというものです。

この機能は、動きが遅い映像に対しては有効ですが、スポーツやアニメといったフレーム間の情報が著しく異なる映像の場合、残像が発生するといった副作用が起こる可能性があります。

なお、1次元および2次元のノイズリダクションというものもあります。1次元および2次元の場合は、前後のフレームの関連ではなく、1つのフレーム内の左右(1次元)や上下(2次元)の関連を利用します。テレビチューナーユニットに搭載されているノイズリダクションは通常3次元です。

Y/C分離

映像のためのコンポジット信号は、輝度信号(Y)、色信号(C)、同期信号が混合された形で伝送されます。Y/C分離は、輝度信号(Y)と色信号(C)を高精度に分離する機能です。これにより、クロスカラーやドット妨害が低減され、鮮明な映像が得られます。

Y/C分離には1次元から3次元まであります。YとCを分離するとき、1次元はドットの左右の関連を、2次元はドットの上下の関連を、3次元は同じ位置にあるドットの時間的な前後関係を利用します。基本的には次元が高いほど高画質が得られます。Y/C分離を搭載するだいたいのテレビチューナーユニットは、2次元と3次元を併用しています。

タイムベースコレクタ

ビデオテープを再生したときに生じる横方向のブレはジッターと呼ばれています。ジッターは、古くなったビデオテープの劣化や回転ムラによって、映像信号が時間的にずれることで発生します。タイムベースコレクタは、このジッターを補正する機能です。

タイムシフト再生

タイムシフト再生は、放送中のテレビ番組をハードディスクドライブに録画しながら、過去にさかのぼって好きなところから録画したものを再生することができるという機能です。

例えば、何らかの用事で放送中の番組の視聴を一時中断しなければならなくなったとします。この機能を利用すれば、用事が済んだあと、ハードディスクドライブに録画したものを再生することで、中断したところからすぐに視聴を再開できます。

オーバーレイ

動画は、パソコンの画面に比べで高速な画面の書き換えを必要とします。動画と背景のパソコン画面を同じビデオ出力で扱うと、両者で画面の書き換えのタイミングがとりにくくなります。それを解決する表示方法の一つがオーバーレイです。

オーバーレイとは、パソコンの画面の一部に、映像を重ねて表示させるしくみのことをいいます。パソコンの画面では映像を出力させる部分を特定の色で表示しておき、その部分に映像をアナログ的に合成して表示します。オーバーレイのしくみを利用すると、映像の部分をグラフィックカードやテレビチューナーユニットに任せることでパソコンのCPUの負担を軽減できるというメリットがあります。

テレビチューナーユニットのダイレクトオーバーレイとは、取り込んだテレビ放送の映像データを圧縮しないまま直接ディスプレイにオーバーレイ表示する機能のことです。取り込んだ映像データの圧縮処理が省かれることにより、チャンネル変更などの操作時のレスポンスが向上します。

フェイスインターネットショップ
BTOパソコン、組立キット、PCパーツ販売。組立キットには完全組み立てサポートサービス(有料オプション)もあります。

DOS/Vパラダイス
BTOパソコン、組立キット、PCパーツ販売。オリジナルブランドのゲームパソコン「Galleria」シリーズは対応ゲームのラインナップが豊富。

Copyright(c) 2002-2011 ありがと
このサイトはリンクフリーです。