規格
規格とは、工業製品における、形や品質に関する基準です。
規格は、規格団体や業界団体によって策定される場合もあれば、 工業製品のメーカーが独自の規格を作る場合もあります。 また、メーカー独自の規格が実質的に業界の標準となったため、 それが規格団体の規格として登録されることもあります。
パソコンを構成する装置や部品もまた、規格に基づいて製造されています。
パソコンに関する規格には、大きく分けて2つあります。
ひとつは、装置や部品の形を規定する物理的な規格です。 例えば、コネクタやポートの形、マザーボードの大きさ、あるいはネジの太さやネジ穴の配置といったことです。
もうひとつは、電気信号の通信方法を規定する電気的な規格です。 パソコンはデータのやりとりを電気信号の送受信よって行います。 したがって、送受信する電気信号の形や、送受信の手順、 タイミング等をあらかじめ決めておく必要があります。 そのようなルールもまた規格によって決められています。
物理的な規格が合わないと、 そのような装置や部品どうしを互いに接続することはできません。 また、電気的な規格が合わなければ、強引に接続しても正常に動作しません。
仕様
仕様とは、機器の特徴や性能を数値などで具体的に表したものです。 仕様のことをスペックともいいます。
例えば、パソコンの仕様というときは、搭載されているCPUの動作クロックはどれくらいなのかとか、 メモリモジュールやハードディスクドライブの容量はどれくらいかといったことを話題にしています。
また、仕様という言葉は、何らかの規格に対応していることを意味することがあります。
例えば、マザーボードがATX仕様であるとは、 そのマザーボードがATX規格に対応していることを意味します。
フォームファクタ
フォームファクタとは、マザーボード、電源装置、拡張カードなどの大きさや形状に関する規格です。
例えば、マザーボードのフォームファクタには、ATX、microATX、NLX、FlexATXなどがあります。
また、電源装置のフォームファクタには、ATX、ATX12V、SFX、SFX12V、TFX12Vなどがあります。
拡張カードのフォームファクタにはLow Profileというものがあります。 Low Profile対応の拡張カードは、省スペース型のパソコンに収まるように、 通常の拡張カードよりも小幅にできています。