パーティションとは
1つのハードディスクドライブを、OSにおいて複数のドライブとして認識させて利用するとき、 各ドライブに対応するハードディスクドライブの記憶領域のひとつひとつをパーティションといいます。
基本領域・拡張領域・論理領域
パーティションには、基本領域、拡張領域、論理領域の三種類があります。
基本領域(プライマリパーティションと呼ばれることもあります)では、OSをインストールして、起動させることができます。 1つの基本領域に対して、起動可能なOSは1種類です。
特に、パソコンの起動時に使用される基本領域はアクティブパーティションと呼ばれます。 Windowsでは、このアクティブパーティションにCドライブが割り当てられます。
拡張領域は、そのままではドライブとしてOSに認識されません。 拡張領域の中に、さらに論理領域と呼ばれるパーティションを作成しなければなりません。 そして、OSは1つの論理領域を1つのドライブとして認識します。
基本領域、拡張領域、論理領域の作成にあたっては、次のような条件があります。
- 1つのハードディスクドライブの中に、基本領域、拡張領域の両方合わせて最大4つまで作成可能。
- 拡張領域は、1つのハードディスクの中に1つしか作成できない。
- 基本領域を少なくとも1つ作成した後でないと、拡張領域は作成できない。
- 拡張領域の中の論理領域は複数作成することができる。作成できる数に制限はない。
fdisk コマンドについて
fdisk コマンドは、ハードディスクドライブのパーティションの作成や削除を行うためのコマンドです。 主にWindows 98/MEにおいて使用されます。
fdisk コマンドには、次のような制約があります。
- fdisk では、基本領域を1つしか作成できない。 したがって、複数のOSを1つのハードディスクに共存させることができない。
- Windowsで使用される主なファイルシステムにはFAT32とNTFSがある。 fdisk ではNTFSでフォーマットされたパーティションを削除することができない。
- fdisk はフォーマットを行わない。 したがって、パーティション作成後、さらに format コマンドを使用してドライブごとにフォーマットを行う必要がある。
また、fdisk では、基本領域→拡張領域→論理領域の順番でパーティションを作成していきます。 逆に、パーティションを削除するときは、論理領域→拡張領域→基本領域の順番で削除しなければなりません。 つまり、はじめに論理領域をすべて削除しないと、拡張領域や基本領域の削除を行うことができません。
なお、Windows 2000/XPでは、パーティションの作成はOSのインストーラが行います。 さらに、それらのOS上で、Cドライブが割り当てられたパーティション以外の記憶領域におけるパーティションの作成や削除を行うことができます。