光ディスクドライブとは
光ディスクドライブとは、光ディスクからデータを読み出したり、 光ディスクにデータを書き込んだりするための装置です。
以下、光ディスクというときにはCD、DVDのみを意味するものとします。
ディスクの回転方式
光ディスクドライブで採用されているディスクの回転方式には、 CLV(Constant Linear Velocity:線速度一定)、 CAV(Constant Angular Velocity:角速度一定)、 ZCLV(Zone Constant Linear Velocity)があります。
CLV方式は、データの読み出し速度をディスクの内周と外周とで一定にする方法です。 そのためディスクの回転速度を内周では高速に、外周では低速にする必要があります。
CAV方式は、ディスクを常に一定の速度で回転させなからデータを読みます。 そのためディスクの内周にあるデータと外周にあるデータとでその読み出し速度が異なります。
光ディスクドライブのほとんどは、CAV方式が一般的です。
例外として、DVD-RAMはZCLV方式を採用しています。 ZCLV方式は、メディアを同心円状にいくつかの区域(Zone)に分け、 それぞれの区域内でデータの読み出し速度を一定にする方法です。
転送速度
CD-ROMドライブの転送速度は、「〜倍速」という言い方で表されます。 これは、音楽CD再生時の何倍の速度でデータを転送しているかを表しています。 つまり、CD-ROMドライブの1倍速は、音楽CD再生時データ転送速度と同じです。 音楽CD再生時の転送速度は150KByte/秒です。
DVD-ROMドライブの転送速度もまた、「〜倍速」という言い方で表されます。 これは、DVD-Video再生時の何倍の速度でデータを転送しているかを表しています。 つまり、DVD-ROMドライブの1倍速はDVD-Video再生時のデータ転送速度と同じです。 DVD-Videoの転送速度は1385KByte/秒で、CD-ROMにおける1倍速の約9倍です。
コンボドライブとマルチドライブ
コンボドライブとは、DVD-ROMとCD-R/RWと両方が扱える光ディスクドライブのことをいいます。
マルチドライブとは、 狭い意味ではDVD-RAM、DVD-R、DVD-RWに対応したDVDドライブのことをいい、 広い意味では DVD-RAM規格、 DVD-R/RW規格(通称:DVDマイナス)、 DVD+R/RW規格(通称:DVDプラス)のうち、 複数の規格に対応したDVDドライブのことをいいます。
バッファアンダーランエラー
CD-R/RWにデータを書き込むとき、 データを一時的にドライブ側のバッファ(処理データを一時的に蓄える記憶領域)に 格納しながら連続的にデータを記録します。
ところが、データの転送量が減少したり、転送が途切れたりすると、 このバッファ内のデータが空になってしまいます。 そうするとCD-R/RWへの書き込みができなくなるため、作業を中断せざるをえなくなります。 これがバッファアンダーランエラーです。
バッファーアンダーランエラーを防止する技術には、 三洋電機が開発したBURN-Proofや、リコーが開発したJustLink、ヤマハのSafeBurnなどがあります。