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IDE

IDE(Integrated Device Electronics)は、もともとはハードディスクを接続するためのインターフェースでした。

IDEは、1991年にアメリカ規格協会(ANSI)によって規格化されました。 その規格はATA(AT Attachment)と呼ばれています。

当初は接続できるハードディスクの容量や台数、転送速度に制約がありました。 これらの制約をATA-2以降に改善しました。なお、ATA-2、ATA-3、……はATA規格のバージョンを表します。 ATA-2はE-IDE(Enhanced IDE)と呼ばれます。

さらに、ATA-3のあと、ATA規格とATAPI規格とがATA/ATAPI-4として統一され、 IDEインターフェ―スにCD-ROMドライブが接続できるようになりました。

IDEのデータ転送方式には、PIO(Programmed I/O)とDMA(Direct Memory Access)とがあります。 メインメモリのデータをハードディスクドライブへ転送するとき、 CPUを介した転送方式がPIOであり、CPUを介さず直接転送する方式がDMAです。

DMAには、シングルワードDMA、マルチワードDMA、UltraDMAがあります。

1ワードは16ビットです。シングルワードDMAでは1ワードずつデータを転送し、 マルチワードDMAでは複数のワードのデータを転送します。 さらに、UltraDMAは、クロック信号の立ち上がりと立ち下がりとの両方でデータを転送することで マルチワードDMAの2倍の転送速度を実現します。

Ultra DMA転送方式に対応したATA規格のうち、特定のものをUltra ATAと呼んでいます。

転送方式 転送モード 最大転送速度 規格の呼称
PIO mode 0 3.33MBytes/秒 ---
mode 1 5.22MBytes/秒 ---
mode 2 8.33MBytes/秒 ---
mode 3 11.1MBytes/秒 ---
mode 4 16.7MBytes/秒 ---
シングルワードDMA mode 0 2.1MBytes/秒 ---
mode 1 4.2MBytes/秒 ---
mode 2 8.3MBytes/秒 ---
マルチワードDMA mode 0 4.17MBytes/秒 ---
mode 1 13.3MBytes/秒 ---
mode 2 16.7MBytes/秒 ---
Ultra DMA mode 0 16.7MBytes/秒 ---
mode 1 25MBytes/秒 ---
mode 2 33.3MBytes/秒 Ultra ATA/33
mode 3 44.4MBytes/秒 ---
mode 4 66.6MBytes/秒 Ultra ATA/66
mode 5 100MBytes/秒 Ultra ATA/100
mode 6 133MBytes/秒 Ultra ATA/133

IDEインターフェースには、最大4台までの機器を接続することができます。

マザーボード上には2つのIDEポートがあり、 一方をプライマリ、もう一方をセカンダリと呼びます。

1つのIDEポートに対して、2つのIDE機器を接続することができます。 そのとき、一方をマスターと呼び、もう一方をスレーブと呼びます。

接続した機器がマスターであるかスレーブであるかは、接続する機器のジャンパスイッチによって設定します。

優先順位はプライマリマスター、プライマリスレーブ、セカンダリマスター、セカンダリスレーブの順です。 ハードディスクドライブとCD-ROMドライブの両方を接続する場合、 優先順位の高い方にハードディスクドライブを接続します。

IDEケーブルには40芯のものと80芯のものとがあります。 ただし、どちらもコネクタは40ピンで同じです。 80芯のケーブルは、Ultra ATA/66以降のハードディスクに用います。

Serial ATA

Serial ATAは、従来のATA規格で採用されていたパラレル転送方式を、 シリアル転送方式に変更した規格です。 Serial ATA Working Groupによって、2000年11月に発表されました。

Serial ATAのメリットとしては、

などがあります。

従来のATA規格で転送速度が最も高速なのはUltra ATA/133の133MBytes/秒ですが、 パラレル転送方式のままでは、これ以上の高速化は難しいといわれています。

一方、Serial ATAによる転送速度は現時点では150MBytes/秒ですが、 今後、2004年には300MBytes/秒、2007年には600MBytes/秒に引き上げられる予定です。

ISA

ISA(Industry Standard Architecture)は、 IBM社が開発した、パソコン内部のバス用のインターフェース規格です。

ISAスロットに拡張カード(インターフェースカード)を装着し、さらに拡張カードに周辺機器を接続します。

より高速なPCIバスの登場により、ISAバスは最近のマザーボードには搭載されなくなりました。

PCI

インテル社が開発した、パソコン内部のバス用のインターフェース規格です。

PCIスロットに拡張カード(インターフェースカード)を装着し、さらに拡張カードに周辺機器を接続します。

PCIは、今まで(2004年まで)パソコンにおいて標準的はインターフェースでした。 グラフィックカード、サウンドカード、SCSIカード、LANカード、ビデオキャプチャーカードなど、あらゆる用途に使われました。 ただし、AGPバスが登場してからは、AGPバスがグラフィックカード専用のインターフェースとして使われるようになりました。

しかし将来的には、PCI Expressに移行するものと思われます。

AGP

AGP(Accelerated Graphics Port)は、グラフィック専用の高速なインターフェースです。 1996年にインテル社が提唱しました。

AGPスロットにグラフィックカードを装着し、さらにグラフィックカードにディスプレイを接続します。

AGPが登場する前は、PCIがグラフィックカード用のインターフェースの役割を担っていました。 現在はPCI Expressが登場し、将来的にはそちらへ移行するといわれています。

AGPには規格のバージョンと対応する倍率とがあります。

AGPには1.0、2.0、3.0といったバージョンがあります。基本的に、AGPのバージョン間で互換性はありません。

また、AGPには1x、2x、4x、8xの4つの倍率があり、それぞれ最大転送速度は256Mbytes/秒、533Mbytes/秒、1GBytes/秒、2.1GB/秒です。

グラフィックカードやマザーボードのスペック表において、AGP2x、4xといった表示を見かけます。 しかしながら、グラフィックカードがマザーボードに装着して実際に動作するかどうかは、 それぞれのハードウェアがどのバージョンに対応するかが問題となります。

規格のバージョン 倍率 信号電圧
AGP1.0 1x,2x 3.3V
AGP2.0 1x,2x,4x 1.5V
AGP3.0 4x,8x 0.8V

AGPスロットの形状については以下のサイトを参照してください。写真付きで詳しく解説されています。

スロット&ソケット図鑑 拡張バス・スロット(@IT)
http://www.atmarkit.co.jp/fsys/slotsocket/03expbus/expbus.html

PCI Express

PCI Expressは、PCIやAGPの後継となるパソコン内部のバス用のインターフェース規格です。Intel社が提唱し、PCI-SIGによって開発が進められてきました。

従来のPCIバスやAGPバスがパラレル転送方式なのに対して、PCI Expressではシリアル転送方式が採用されています。

PCI Express規格に対応したインターフェースは、レーンと呼ばれる上り専用の2本の信号線と下り専用の2本の信号線とからなる計4本の信号線の組を基本単位として、いくつかのレーンから構成されます。レーンあたりの転送速度を上げたり、レーンの数を増やすことによって、転送速度を向上させることができる構造になっています。また、レーンにおいて信号線が上り専用と下り専用とに分かれているため、片方向転送の最大転送速度は双方向転送の半分になります。

PCI Expressの規格には、現時点(2004年7月)ではx1、x2、x4、x8、x16といった「倍率」があります。この倍率は、レーンの数を表しています。そのうち、PCI Express x1はPCIの後継として、PCI Express x16はAGPの後継として実用化されています。

PCI ExpressのスロットはAGPスロットやPCIスロットとは異なる形状をしており、物理的な互換性はありません。

PCI Expressにおいては、倍率の小さい規格の拡張カードを倍率の大きい規格のスロットに挿入できる仕様になっています。例えばPCI Express x1に対応した拡張カードはPCI Express x4に対応したスロットに挿入することができます。しかし逆はできません。

規格の倍率 レーン数 最大転送速度(双方向)
PCI Express x1 1 500MByte/sec
PCI Express x2 2 1GByte/sec
PCI Express x4 4 2GByte/sec
PCI Express x8 8 4GByte/sec
PCI Express x16 16 8GByte/sec

CSA

CSA(Communication Streaming Architecture)とは、インテルが考案した、 パソコンにギガビットイーサネットを実装するための設計のことです。

従来、LANに関するインターフェースはICH(Input/Output Contoller Hub)に接続されていました。 ギガビットイーサネットを実装しようとするとき、 このままの設計では、MCHとICHとの間の専用バス(HubLink)やPCIバスがボトルネックになってしまいます。

実際のところ、ギガビットイーサネットが想定する最大転送速度は双方向で2Gbpsです。 それに対して、PCIバスの最大転送速度が約1Gbpsです。 MCHとICHとの間は最大で約2.2Gbpsの転送速度ですが、PCIバスに接続された他の機器もデータ転送に利用しています。

CSAの考え方は、MCH(Memory Controller Hub)にギガビットイーサネット専用のインターフェースを直結するというものです。 これにより、ギガビットイーサネットが本来のデータ転送速度を発揮することができます。 また、ギガビットイーサネットによるデータ転送が、 PCIバスに接続された他の機器のデータ転送を圧迫することを避けることができます。

CSAに基づいて実装された専用のインターフェースは、CSAポートあるいはCSAバスと呼ばれています。 CSAポートはMCHとICHとの間の専用バスとして利用されているHubLinkを転用したもので、最大転送速度は266MB/秒(2.2Gbps)です。

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