パッケージ
パッケージとは、IC(Integrated Circuit:集積回路)の形状です。
CPUもICの一種なので、CPUのパッケージといえば、その形状のことを意味します。
なお、文脈によっては、ICの内部の回路を保護するために外側から覆うもののことをパッケージと呼んだり、ICの物理的な本体を指してパッケージと呼ぶこともあります。しかしながら、少なくともパソコン自作においてCPUのパッケージという場合には、その形状を意味することが一番多いです。
現在のCPUは、裏面全体にピンが配置された形状が主流です。 それらのパッケージには大抵、PGA(Pin Grid Array)という名前がつけられています。 細かい違いによって「*** PGA」と呼び分けています。
一昔前のCPUにはカートリッジ型のパッケージも採用されていました。 それらはSECC(Single Edge Contact Cartridge)とかSEPP(Single Edge Processor Package)とか呼ばれています。
さらに昔には、ピンが向かい合う二辺に平行に配置された形状のものがありました。 そのようなパッケージはDIP(Dual Inline Package)と呼ばれています。
ダイとコア
ダイとは、数百万以上の膨大な数のトランジスタが格納され、配線されたシリコンウェハです。 このダイには、CPUの動作に必要なあらゆる回路やキャッシュメモリが組み込まれています。 特に、ダイの内部にある、CPUの中枢となる回路はCPUコアと呼ばれています。
実際の製造過程においては、ダイは1個づつ作られるわけではなく、大きな1枚のシリコンの板に数百個が一度に製造され、これを切断することによって作成されます。 ダイをパッケージに組み込み、配線を付けることでCPUが完成します。
ビット数
パソコンのデータは2進数によって表現され、その各桁はビットと呼ばれます。 そして、データの量は、そのデータを表現する2進数の桁数によって表されます。 例えば、あるデータを8桁の2進数によって表すとき、そのデータの量は8ビットであるといいます。
CPUには、8ビットCPU、16ビットCPU、32ビットCPU、64ビットCPUなどの種類があります。 CPUのビット数は、CPUが1回の命令で同時に処理できるデータの量をビット単位で表したものです。 厳密には、CPU内部にあるレジスタの記憶容量をCPUのビット数といいます。 レジスタとは、CPUコアの内部にある、データや実行状態を保持するための記憶素子のことです。 例えば、インテル社のPentium4は32ビットCPUです。
キャッシュメモリ
CPUは命令を実行するとき、まず、メインメモリから必要なデータを読み出します。 そして、命令を実行した後、演算結果をメインメモリに戻します。
基本的にはそういう仕組みなのですが、 このままでは、メインメモリの処理速度がCPUに追いつかないために、 CPU側が処理を一時中断して待機しなければならないという物理的な問題が発生します。
両者の速度差を緩衝し、上記の問題を解消して、CPUを効率よく動作させるために、 両者の間にはキャッシュメモリと呼ばれるRAM(より詳しくはSRAM)が置かれています。
キャッシュメモリは、CPUに近い方から順に、1次キャッシュ(L1)、2次キャッシュ(L2)、3次キャッシュ(L3)と呼ばれています。