はじめに
パソコンが「安い」というときは、絶対的な安さと相対的な安さがあります。 前者は、スペックを無視してとにかく値段が安いということを意味し、 後者は、同じスペックのパソコンをより低価格で購入することを意味します。
また、そのときの一台を入手するときの短期的な視点で見た「安さ」もあれば、 二台目、三台目とパソコンを取り替えていったときの長期的な視点で見た「安さ」もあります。
安くパソコンを入手する方法の一つは、その都度、他人からパソコンをまるまる一台譲り受けることです。 しかしながら、そういうチャンスは誰でも持っているわけではありませんし、 仮にチャンスがあっても、必ずしも自分が希望するものと一致するとは限りません。
あるいは、パソコンショップや家電量販店が時々行う「限定○○台激安セール」の日に午前4時から並んで購入するというのも、 一つの方法です。
以下に述べる方法は、そういったことではなく、もう少し別の方向からのものです。結論は、次のとおりです。
パソコンをグレードアップするとき、パソコンをまるごと買い換えるより、
- 一部のパーツを増設・交換する
ほうが安く済みます。また、パソコンを自作するとき、
- 余ったパーツを流用する
- 中古パーツを購入する
といった方法を活用すれば、新しいパソコンを低コストで入手することができます。
以下、もう少し細かく説明したいと思います。
パーツの増設・交換
既にパソコンを一台持っていることが前提となりますが、パソコンを安くグレードアップする最もポピュラーな方法は、パーツを増設・交換することです。例えば
- 外付ドライブを増設する
- メモリを増設する
- 内蔵のCD-ROMドライブをCD-R/RWドライブに交換する
- ハードディスクをより大容量のものに交換する
- グラフィックカードを最新のものにする
- CPUを交換する
- マザーボードを交換する
といったことは盛んに行われていますし、解説記事も雑誌やインターネットで多く見かけます。
余ったパーツを流用する
以前に使っていたパソコンが古くなり、新しいパソコンを自作するとき、古いパソコンのパーツを流用することもよく行われます。 そのメリットとしては、
- 余ったパーツの分だけ安くパソコンを組み立てることができる
- 余ったパーツは動作確認がとれているので、初期不良のリスクがない
などが考えられます。
ただし、古いパソコンが一台しかなく、それが正常に動作している場合には、パーツを流用しないほうがよいかもしれません。その理由は、
- 自作でトラブルが発生すると、分解した古いパソコンも使えなくなる
- 自作でトラブルが発生したとき、インターネットに接続可能な別のパソコンがあると、解決策の書かれたウェブサイトを検索できる
といったことです。
あるいは、古いパソコンがメーカー製のものであるなら、
- パーツを流用して使うよりも、中古としてまるごと売ったときに得たお金で別のパーツを購入する
ほうがよい場合もあります。
使い道のないパーツ
パーツは時間が経つにつれてその価値が急激に下がっていくので、できるだけ早く処分したほうがよいです。
使い道のないパーツを処分する方法としては、
- 捨てる
- 譲渡する
- 売る
- 物々交換する
などが考えられます。
使い道のないパーツは「売る」「物々交換する」などして、少しでも新しいパソコンの足しにするのが上策です。 あるいはせめて、そのパーツを必要とする人に「譲渡する」のがよいと思います。
タダでも誰も引き取ってもらえないようなパーツは、もったいないようですが、邪魔になるだけなので捨てたほうがよいでしょう。
中古パーツの購入
新たにパソコンを安く入手したい場合、必ずしも最新のパーツにこだわらないのであれば、中古パーツの活用は有力な選択肢です。
中古パーツ購入の際に注意すべきことは、中古パーツには原則として保証がないということです。 また、初期不良交換期間が新品より短い(せいぜい一週間程度)ので、購入後は早めに動作確認したほうがよいでしょう。
中古品は、新品と違って供給が不安定です。例えば、お買い得なCPUを見つけても、それに対応したマザーボードが高価であったり、 あるいは、既に市場から姿を消してしまったりといったことが起こりえます。 したがって、見積もりを立てるときは、全てのパーツが揃ったときに安いかどうかを考える必要があります。
中古品として購入するのに適さないパーツは、言い換えれば、使用による消耗の激しいパーツで、
- 電源装置
- ハードディスクドライブ
- CD-ROMドライブ
- フロッピーディスクドライブ
- ケーブル・ネジ類
などです。ただし、消耗が激しいことを承知の上であれば、特に異論はありません。
逆に、中古品として購入するのに適したパーツは、
- ケース(電源装置は除く)
- 液晶ディスプレイ
- メモリモジュール
- グラフィックカードなどの拡張カード
- CPU
などです。
中古パーツを用いてパソコンを組み立てるのであれば、一昔前のハイエンドパーツが狙い目です。 理由としては、
- 比較的新しいパーツなので消耗が少ない
- 売り手が多いのでトータルにパーツが揃いやすい
- 実用上十分なスペックが得られる
ことが挙げられます。
ジャンクとは?
ジャンクとは、日本語に訳すと「ガラクタ」「クズ」です。 一般に、動作しないパーツのことをジャンクパーツと呼んでいます。 当然のことながら、ジャンクパーツは無保証であり、初期不良交換も返品もできません。
ジャンクパーツは本来、パーツ内に搭載されているIC、LSI、コンデンサ等を交換したり、取り外したりして使うことを前提とした、上級者向けの商品です。
ただし、例外として、本当に動作しないことが確認されているジャンクパーツの他に、単に動作確認をしていないだけの中古品をジャンク品として売っていることもあります。そういった品を掘り当てれば、かなり格安でパーツが入手できます。
初めてのパソコンを安く入手したい場合は?
パソコン初心者の場合、自作の仕方より先に、パソコンの使い方を学ぶのが順序としては正しいと思いますので、 最初はパソコンを買ったほうがよいでしょう。
新品のパソコンで、管理人が注目しているパソコンは、イーマシーンズです。 Windows XP Home Edition搭載で 49,800 円は安いと思います。
初めてのパソコンとして、中古のメーカー製デスクトップもおすすめです。 一昔前の最上位クラス(発売当時40万円前後〜)のパソコンを15万円前後くらいで購入するのがよいでしょう。 購入後はパーツを増設したり交換したりして使い倒しましょう。そして、次はぜひともパソコンを自作してください。